Persona3 The Movie #4 (ネタバレ有)

大好きなゲームの最終章。
ペルソナ3劇場版第4章、Winter of Rebirth
初鑑賞の感想くらいは書き留めておきましょう。
気に入ったシーンを箇条書きにしてコメント添えています。当方石田彰さんのキチオタ、キタベス推しです。ご容赦ください。

前回(#3)がとても上出来とは言えない出来だったもので、正直予告映像見てからすらあまり期待していませんでした。結末が結末なだけに、ね。…だがうまく裏切ってくれた。生きる!


1.いや、とりあえずここまでのシリーズの総決算かのようなとりあえず映像美!!
表現、カメラワークがとても素敵なのにいままでで一番作画がいいと来た!

#雪
前半、結城くんが大事な決断をするまでの間はほとんど雪が降り続きますが、この雪の表現がとてもいい。光の加減で、位置の加減で、色々な見え方の雪が色々な効果を孕んで彼らの苦悩を際立たせてきます。特に真上からみんなに降る雪が好きだったなぁ。
ただテレッテが倒れこんだ場所の謎雪型(積雪量に対して形が合わない)とチンピラたちの残らない足跡の謎だけは何とかしてほしい。
#光(太陽)
光の種類を変えて状況変化を付けていたのが印象的。典型的な演出だけど、ぺさんにはちょうどいい。一番わかりやすいのは、決断の日のみんながそれぞれに心を決めた時のそれぞれが見た光。次に約束を交わした時の全員を照らす光。月と夜がメインになるP3のシリーズでこれほどまで太陽が心強く見えるとは。希望の光、とはまさにこのこと。
#戦闘
今まではペルソナ主流、物理少なめだったのが大幅に物理とペルソナを絡めた戦闘方式に。よりリアリティが出て迫力ある戦闘シーンになってました◎
ただ相変わらず結城くんのペルソナの選択肢が謎。
#カメラ
ガチャガチャしてたりよくわからない動きをしていたこれまでのカメラワークとは、少し違うかも。ガチャガチャ感は時々あるけれど、今回は引きの印象がとても強い。引きでストーリーを読ませて、キャラに寄る。そのキャラの表情変化が細かく描かれてて心情にスッと入れてとても良かった。

2.結城くん美しい
ぺさんむ自体、ゲームとの大きな違いは主人公へのスポット度かと。話が進むごとに感情がどんどん増えていって、表情が増えていく。その分どんどん彼は心を強くしていく。そんな結城くんが大好きです。

#ショタロ
ファンの間では鉄板のショタロですが作画が美しくてさすがショタロ!!と拍手したい気持ちをずっと堪えてました。
#序盤の真っ暗な自室
夜の自室で音楽プレーヤーをつけてベットに腰掛け、奥にある窓の光が差し込む。たったこれだけなのに非常に美しい…。
#怒られ結城くん
テレッテに詰め掛けられる結城くん。その細かな表情の変化が、彼の成長を物語る。きっとこれまでなら迷惑そうな顔と声だっただろうに、複雑な顔をして小さな嗚咽を一つ漏らす。ただそれだけで、どれほど表情に変化があったことか。
#ベス
とにかく始終結城くんとエリザベスの作画がよい!!
動くベス、はしゃぐベス、喜ぶベス!エリザベスは表情変化が乏しい代わりにその動きで感情表現がなされるので非常に素晴らしい作画で大満足です。それをただ付き合う結城くん…最高かよ…。
#決意の目
日が照らして結城くんは心を決めます。これ、また、その目が!ね!大人になったね!!結城くん!!目にやや熱さを孕んでしっかりと前を見据えて、今まであーたそんな顔しなかったじゃないもう!
#対話
綾時との対話で「俺は君を殺さない」と言った時のその優しい目に、「俺は生きたい」とハッキリと口にする時のその強い目に、おかあちゃんもう涙が止まりません…。強く、なったね…。
#アイギスとの会話
アイギスに人の心が宿ったと、優しく強く諭すシーン。「どうでもいい」じゃないんです…いきたいと願った彼にとっては…。アイギスが自分を否定する姿を「しょうがないな、こいつは」みたいなちょっと呆れ顔でお兄さんしてる結城くん素晴らしいです…。
#審判の戦い
仲間との絆が結城くんをより強くするんです…。悟りをひらいた結城くんの目に、動きに強さが満ち満ちていて、ゲームでは得られない「成長の実感」を感じていました。おかぁちゃんあんたが大人になってて嬉しいよ…
#膝枕
ゲームのポリゴンですでに泣けたのにこの作画の良さよ。結城くんの造形の美しさをあますところなく表現されていました。春の白い光に桜のピンクが混ざって、それが結城くんの白い肌を照らすとか奇跡レベルの美しさ、、。とりあえず目は閉じてない良かった。 

3. 感想
#3で感じた物足りなさから一転、シナリオに必要なポイントをうまく抜粋したいい展開でした。(ただ12月以降はイベントが少ないとも言う。)
なによりここでベスイベントまとめて消化したのが個々の回想に繋がっていて上手いな、と。ベスがみんなの思いを中継していたような感じ。
主人公の成長、というスポットで進んだ映画のような気がして、ついついおかぁちゃん気分で見ていたので、「おっきくなったねぇ、良かったねぇ、」という気分。無気力、どうでもいい、がイメージワードだった少年が学園での1年を経て立派な、リーダー、結城理として個の確立を遂げる。見事でした。
ただエンドロール後のベスがP4での伏線回収かと思うと一気に打ちのめされた気分になりましたけども。P5で救出の伏線ください。

このシリーズ4作の中で、一番シナリオが通っていた気がしています。とてもスッキリとした気持ちで見終えることができました。ありがとう、スタッフ。
さて、次はいつ見にいこうかなー。