【月組】グランドホテル
わたしが朝美絢担だということを念頭に置いてご覧下さい。ほぼ全編ネタバレ。未観劇・円盤待ちの方は自衛してください。
朝美絢くんが着実に実力をつけて来たことが分かって私はうれしい!!!!
お歌は時々不安になるけれど、とてもうれしい!!
長くなるのでレビューと分けますね。
朝美ラファエラ回これ
朝美エリック回 これ
●オープニング
軍列のような形での各キャラたち。
まゆぽん演じる支配人がとにかくカッコいい!
上級生がそれぞれ魅力的な役を演じる中で、格段に支配人がカッコいい!顔痩せたんでしょうか?イケメン度が段違い。
メガネアリちゃんはA-ENぶりですが、幼さが目立って可愛いですねぇ。無表情だとかっこいいんだけど笑うとかっわいい。あと背があるから制服似合うねぇ。
絢くんがとにかく美しい…いやノブナガで知ってたけど美しい…美女…めっちゃ美女…こういう女の人いる…ちゃぴの付き人めっちゃ似合うしんどい…。
朝美エリックしんどみしかない…!!!髪の毛ぴっちりまとめるとほんとお顔の可愛さが際立ちますね!とてもいいです!ごちそうさまです!キビキビした動き可愛いしかないです!まゆぽんとのシンメありがとうございます!!!
ラファエラアリちゃんは…おかまかな????女度があまりにも低くてブサイクだね????色気もないな?????先に朝美ラファエラ見ちゃったからか逆に驚いちゃったゾ?????
ちゃぴの気位の高そうな役初めて見る気がする?けれど?とても??よいですね????トップ数年目のちゃぴと、新米トップのたまきちだからこそ、この配役はとても良かった。
初見でえっらいババア感あるなーと思ってたけどほんとにババア役だった。しゅごい。
どう考えてもロシア名なのにフランス人なのか!と思ってたらちゃんと支配人がそこ弄ってた。あれは何か詳細な設定があるのかなぁ。
●電話
・自分の妻が陣痛始まったのになかなか産まれてこない子供を心配するエリック
・夢はあるけどお金もツテもないフラムシェン
・自分の会社が窮地だと認められない社長
・死を前に、病院を出て全財産を持ってホテルにやって来たオットー
・大切なエリザを救いたいラファエラ
・借金の取り立てをなんとかする手立てをどうにかしたい男爵
それぞれの事情説明をワンシーン、同じ電話というツールを用いて行う。こことても見やすい。
ありエリックの幼さが目立つ。いつもの甘い滑舌が不幸にも悪目立ちして、とても幼い。どう聴いていても童貞だし、子供がいそうな年齢ではない。
エリックー!!!心配しすぎかよー!可愛いぞー!!その後事務作業ずっとしてるのほんと可愛かった。
朝美ラファエラでは気づかないくらいだったけれど、ありラファエラひっくい!底走ってない?!ってくらいひっくい!男2人いるのに完全にドン底歌っててこれあえてなのか勝手になのかめっちゃ気になった。
●踊りたくないの、
ステージに立つのが怖いちゃぴ。なんとか説得に応じて白鳥の練習を始める。が、しかし、売り切れたと話していたチケットは無料にしても受け取る人がいないという。
踊れない、キャンセルする、と言いながらもトゥを履くプリマの姿は「誰か私を必要として」という本音が見えて痛い。
ここの!!ちゃぴ!!バレエ!!ほんと!!最初のただバレエシューズを履く姿からしてもう!なんか!でも!あー言葉にならないけど私は二回見て二回ともこのシーンが一番好き!!!
練習を始めるちゃぴの元に、宝石商が来ていることを伝えにきた絢ラファエラ。「あなたを助けたい」と純粋な支援にしか聞こえない「私こう見えて貯金があるんです」が、この後のセリフを際立たせる。
「私があなたを支える」に込められた「私なしで生きていけなくなればいい」がとてもよい。狂気的で、真っ直ぐすぎて刃物のようで、尖った刃は納得のいく踊りを踊れないちゃぴのすぐ後ろに控えている。
そう思うと、最初、切実そうに電話口で宝石を売ろうとしていたラファエラは「彼女が持つ財産」を全て無くしてしまいたいのかもしれない。
●はじめてのだんす
フラムシェンは残念ながら美月ちゃんでしか見てなくて、、、。
とてもビッチなイメージ。それでいて溌剌としてどこかしっかりしているようで、あっけらかんとした部分もあって。魅力的なのに物足りないのは仄めくビッチ臭のせいかなぁ。
男爵が気になりだしてからのフラムシェンはとても恋する女の子で、待ち合わせの時やら細かいやりとりやら全部かわいい。
ダンス、全く冴えない男なのに、みやちゃんが全てを攫っていく。とにかく演技が良い。ずっとカウチで小芝居しているみやちゃんを見てしまう。キャラクターが非常に濃い。それでいて魅力的。実力を思い知るシーンだった。
ちなみにバックでワンパターンなダンスを踊る絢エリック非常に可愛いとしか言えない。めちゃくちゃ可愛いから覚悟してみる必要がある。無表情ばんざい。
まぁ無表情で踊る支配人がダントツ可愛い。
●客席に人はいない
ちゃぴ可愛いのターン。
「No encore!」と泣き叫ぶ姿がとても可愛く美しい。と、思うのは私が泣いてる女性が好きだから。
悲痛なまでの悲しみをぶつける様が非常に苦しくも美しい。もう踊れない、踊りたくない、と言いながら自分のプライドを捨てきれない彼女はとても可愛い人だとおもう。
●甘い夜と目覚めの朝
主人公2人のセックスシーン、キス描写からはちゃぴの衣装をたまきちが脱がすだけ。こっれがまぁ、下手に寝台に倒れこんだりするよりずっと官能的で美しい。とにかくエロい。中学生みたいに見ちゃいけないモノを見ている感覚でオペラ合わせちゃったよチキショウ。
ラファエラの独白、セリフがとてもいい。一番強く「愛」を感じる。情欲すら感じる。醜く狡いものが執拗なまでの愛だよな、と綺麗事を感じさせない点がとてもいい。
その上でそれを情感たっぷりに執拗さを孕んできちんと演じた絢くん、とても良かった。歌にキチンと感情が乗っていてラファエラの思惑に恐ろしさすら感じる。
逆にありラファエラはちょっと物足りない。蠱惑さが足りない。狡猾さが足りない。とりあえず好きなのはわかった。が、ファン感が強くてあの歪んだ愛情が足りない。男が残ってるんだよなぁ。
朝、ババアから少女へと戻るちゃぴ。非常に可愛い。ちゃんと自分が少女だと思い込むババアになってた。ほんとにすごい。
その上で歌う「Bonjour Amour」があまりにも素晴らしくて二回見て二回ともうるっときた。ちゃぴの持つ才能が全て詰まっている。歌詞と役柄に対してどれだけしっかり作り込んできたかがよくわかる一曲。ダンスもとてもいい。
●チャールストン
男爵は口説きかけのフラムシェンに別の人に恋をした事を伝える。ただし、あくまで自分の報告として。少年のような残酷さをもつ男爵。
勧められた株がまさかの大当たり。オットーは一晩にして大儲け。タキシードを揃えて男爵に感謝をする。
ここでさらりと「働かなきゃ」と言えるフラムシェンは終盤のお話への軸をちゃんと持ってる女性だった。
いや、正直このシーン完全にみやちゃんオンパレードです。ぼーっとストーリーを追ってるとみやちゃんしか目に入らない。動き、間の取り方、全てがすごい。観客の視線とクスリとなるタイミングを知っている。
みんなで踊るとチャールストンが本当に可愛い。実は後ろの長椅子にいた支配人がチャールストンだけは座ったまま見ているのはとても萌えました。
チャールストン終盤で下手にログインしてくる朝美エリック本当に可愛い。きゃっきゃしてるのほんとかわいい…。でも曲の終わりに真っ先に仕事に戻るのほんとかわいい…。
このあたりの男爵はオットーに対して全面的に「甘さ」をだしてきていて、そうさせるのはオットーの素直さ故なんだろうな、って思ったらようやく男爵が可愛くなってきたの。
●転落
事件が起きる。いや、起こす。
セクハラタイムフラムシェン本当にかわいい。ビッチ臭があるので、嫌よ嫌よも好きのうち感あるけど。わかばちゃんのフラムシェン見れないのが残念でならない。
揉み合いの末、ジゴロに渡された銃で殺されてしまう男爵。無表情で並ぶスタッフ達から悲しい事件だった感を感じる。
バラを抱いて、エリザを待つ男爵。今はもう男爵にはエリザが見えない。ここの赤いバラの使い方が鉄板だけどとても好き。
死の舞踏!
女版トート閣下と表してもいいでしょう!最初は拒絶する男爵を、ゆっくりと誘惑する「死」。逃げようとする男爵をじわじわと官能的に攻める手を緩めることはない。
ここのちゃぴが余りにセクシーで凶悪で、もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対。
●出発の朝
顧客を失いたくない支配人は「正当防衛」を主張する。泥棒から身を守った、それはただの事実なんだけど、犯人の「男爵」という地位が事実を捻じ曲げる。素性を隠していたオットーやフラムシェンには良かったのかもしれないけれど。
ちゃぴが可哀想だから仕事にならないから、ではなく、「言ってしまうと今以上に彼女が彼に囚われる」ことを予測しての「言わない」という選択。短いセリフにそこまでの感情を込めて見せつけた絢くん、とても素晴らしかった。どこまでも彼女という存在を構成しているのは「ヒロインへの想い」なんだよなぁ!
朝美ラファエラは本当に想いが重い!愛が重すぎて息苦しい!でもそれがラファエラの魅力!!
ありラファエラに足りないのは「女性」だと思う。設定変えちゃって従者にするか、あれを溺れたマネージャーにしちゃうととても似合うしいいと思うんだけど、最後まで付き人って匂いがしない。もったいない。
オットーは人生を求めてグランドホテルを出る決心をする。が、しかし。このバックグラウンドが一切抜けていて、どうしてオットーがそう決断するに至ったのかが薄い。そこだけオットーもったいない。
子供がやっっと産まれたエリック。なんだろう、喜びの演技が浅い。拍子抜けするほど浅い。直前の男爵の死からの温度差が一番大事なのにとても演技が浅い。お歌も軽い。拍子抜け。でも周囲に産まれた!って報告してる様は本当に可愛かったです。
エリック!!喜びを噛みしめる、という表現が似合いすぎるエリック。お歌にしっかり感情が乗っていて「生」の喜びが、「父親」としての喜びがひしひし伝わる。春のような暖かさと優しさをもった歌声ゆえに、直前の死の描写との温度差が濃い。とてもよき。
最初からフラグを立てられていた金のシガレットケース。「これは…!」と、回り回って自分の手元にやってきた事を喜ぶエリックはありちゃんの方が好み。でも男爵の存在を、周囲の祝福を噛みしめるのは朝美エリック。
●エンディング
テーマ曲に合わせて腕組み踊る面々。
微かに笑みを浮かべるラファエラ…!
にっこにこしながら踊るエリック可愛すぎな件。リズムに乗りつつ役柄を崩さずにわちゃわちゃしてる朝まゆほんっとうに可愛かったです!!!!
二回見てやっと分かったけど、グランドホテルという場所の華やかさを示す盲目の婦人がとても良いアクセントになっている。場面の切り替え、それぞれの事情の切り替え、それでもグランドホテルは営業を続ける様、それぞれの人生は平行線上にある様。全てを盲目の婦人が示しているような気がした。あとは両サイドに並べられた椅子とそこに座る演者ね。舞台中央でセックスしてても別の部屋にはちゃんと客がそれぞれの人生を過ごしている。
ちゃぴとみやちゃんを楽しむためのグランドホテル。あの2人を見るためだけでも、私は円盤買おうか迷うくらいです。
とても良かったありがとう。